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鍋の基礎知識
鍋奉行入門
冬将軍到来の声をきくと、熱々の鍋が恋しくなる季節。そして、鍋と言えばスムーズな料理の進行を取り仕切り、それとなく場の雰囲気も盛り上げる、ご存じ「鍋奉行」が活躍する季節でもあります。普段は目立たぬ一般人、しかし鍋となったら、ひと肌脱がずにはいられない。頼もしい我らがヒーロー、鍋奉行。そんなあこがれの奉行様めざして、あなたもレッツトライ!
土鍋の選びも大切だ
まずは、鍋選びから。鍋は厚手で広口の土鍋がいいでしょう。土鍋は保温性がよく、また地肌に含まれる微細な気泡が熱の伝わりをまろやかにするので、食材の風味を損ないません。出汁(だし)もおいしく染み込みます。また、底が濡れたまま火にかけるとヒビ割れる場合があるので、よく拭いてから使いましょう。
しゃぶしゃぶの場合は熱伝導のよい、銅鍋や鉄鍋が適しています。
カセットコンロの場合、途中でガスが切れてしまうこともあるので、スペアのカセットガスボンベを用意しておくとよいでしょう。
鍋奉行の座り場所
奉行の責務をまっとうするには座り場所が肝要。といっても上座のことではありません。要は鍋を扱いやすく、コンロの調節ツマミにもすぐ手が届くところ。お店の場合は店員さんとのやりとりもあるので、通り道を確保しておくとベター。ライバル奉行が潜んでいることもあるので、大人数の時ほどさりげなく早めに好位置を確保しておきましょう。
乾杯まではじっと待つ
火をつけるタイミングをお間違いなく。あまり早くスタートしすぎると鍋ばかり沸騰して、座の進行とちぐはぐになってしまいます。まずは全員に飲み物が行き渡り乾杯でノドを潤してから、頃合いをみて点火しましょう。座が和んできたあたりで、ほどよく煮えてくるのが理想的です。
出汁の出る具を先に入れ
鍋は具の入れ方が成否の分かれ道です。おいしく味わうために要チェック。具は汁がグツグツしてきてから入れます。まず、肉や魚貝など出汁(だし)が出る具から先に入れましょう。スープがおいしくなります。野菜は根菜や白菜の白い部分など火に通りにくいものから先に。鍋の真ん中は対流が激しく煮くずれしやすいので、くずれやすい具はなるべく周辺に入れましょう。
豆腐や葉物は後回し
次に豆腐や葉物、長ネギ、つくねなど火の通りやすいものを入れます。野菜はいっぺんに入れすぎると鍋全体の温度が下がり、アクが出やすくなるので要注意。また、煮すぎるとまずくなり、ビタミンも抜けてしまうので、火が通ったらすかさず食べましょう。海老やイカ、貝類も煮すぎると固くなります。豆腐はクラクラっと揺れ始めた時が食べ頃です。
アク代官に気をつけろ
鍋が煮えてくると、まるで親の仇にでも出会ったかのように、必死にアクを取る輩をよく見受けます。アク取りは必要ですが、取りすぎるとせっかくスープに溶け出した旨みもなくなってしまいます。鍋がグツグツしてアクが浮き上がってきたら、そのグツグツが落ち着いたタイミングで目立ったところをすくえばOK。取りすぎは禁物です。
取り分け上手は名奉行
鍋奉行たるもの、座の雰囲気、箸の進み具合、そして鍋の煮え具合に絶えず気を配らなくてはなりません。タイミングを見計らって、周囲の人に食べ頃の具を取り分けてあげましょう。もちろん煮すぎて固くなった具はさりげなく自分のところへ。具やスープの追加も状況をみて判断しましょう。
締めの雑炊が見せ所
いよいよ鍋の最終章。仕上げの雑炊です。まずは、鍋に残った具を取り除き、スープが足りない場合は足して、フタをして沸騰させます。沸騰したらごはんを入れ、再度グツグツしてきたら溶き卵をまんべんなくかけ、火を止めてフタをして30秒ほど待ちます。取り分けて、仕上げにアサツキやきざみ海苔を振っていただきます。ここでみんなの顔が満足そうであれば、まずは及第点。さらに精進して、名奉行をめざしましょう!
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