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鍋の基礎知識
なるほど! 鍋のこと
鍋のよさは何といっても、家族や仲間とワイワイ楽しく食べられること。鍋は食とコミュニケーションが融合したすばらしい料理といえるでしょう。そして、南北に長く山海の幸、里の幸に恵まれた日本は、鍋料理のバリエーションが豊かで尽きることがありません。おいしい鍋の魅力を知り、多彩な鍋料理を楽しむ。日本はまさに鍋大国です。
鍋料理の人気の秘密
熱々のおいしい鍋をみんなで囲めば、あら不思議。自然に顔もほころび、箸も進み、話も弾む楽しいひとときが訪れます。しかも体が温まり、いろいろな食材から溶け出した栄養をたっぷりとることができるので、体が弱っている時や風邪の予防にもうってつけ。調理も簡単で具や味付けの違いでいろいろな味が楽しめます。食器も鍋と取り皿だけですむので準備も片づけもラクラク。栄養があって、おいしい、楽しい、簡単。鍋料理がたくさんの人たちに愛されているのも、よくわかります。
江戸時代に華開いた鍋料理
鍋ものが料理として広まるのは江戸時代後半のこと。そういえば鬼平犯科帳(池波正太郎著)でも軍鶏(しゃも)鍋をつつく場面が定番ですね。因みに東京の「駒形どぜう」が開店したのが1801年。あんこう鍋の「いせ源」は1830年だそうです。
もともと武家や商家では鍋を囲む食習慣はなく、主人と他のものとでは皿数も違えば、座り場所も厳格に区別されていました。一方農村では昔から囲炉裏を囲んで煮炊きしながら食べるスタイル。そのあたりに鍋物の土壌が息づいていたのです。やがて太平の世が続き、庶民のエネルギーが充溢してくると、肩肘張らずおいしく楽しめる鍋料理が広まるのも自然の流れ。江戸末期から明治にかけては、おでんやちり鍋、牛鍋などが喜ばれ、大いに鍋ブームになったといいます。
いにしえの味、飛鳥(あすか)鍋
今から千三百年ほどさかのぼる飛鳥時代、仏教と共に牛乳、乳製品が日本に伝来。牛乳は当時貴族の間で滋養食として広まったといいます。そんな中、修行僧が鶏肉を牛乳で煮込んで食べたという話が、飛鳥鍋の由来とされています。さぞや精がついたことでしょうね。以来、この牛乳の鍋は、奈良県明日香村の郷土料理として伝えられてきましたが、昭和初期に地元のホテルで「飛鳥鍋」と名付けて出されるようになり、徐々に知られるようになりました。日本の鍋料理の中でも最古のもののひとつといえるかも知れません。
 
Topics
世界の鍋料理
チゲ鍋(韓国)
チゲとは韓国語で鍋のこと。たとえばキムチの鍋はキムチチゲというのが正解。他にも魚介のチゲや豆腐のチゲなど、いろいろなチゲがあります。味付けはコチュジャン(唐辛子味噌)やチョッカル(アミの塩辛)など。体の芯からカッカッと温まり、寒い日にはうってつけの鍋です。
ブイヤベース(フランス)
もともとは地中海の漁師さんが、とれたての魚を大鍋で煮込んで食べたのが始まり。港町マルセイユの名物料理です。サフランとニンニクの風味を生かし、タラやアンコウ、エビなど数種類の魚介類や野菜、香草をグツグツ。白ワインを飲みながらいただきます。
火鍋(中国)
チンギス・ハーン率いるモンゴル帝国の全盛期、兵士たちの鋭気を養うために羊肉を煮て食べさせたのが始まりで、これが中国へと広がったものです。いろいろな食材を鍋の熱湯にくぐらせてタレをつけて食べます。日本のしゃぶしゃぶのルーツともいわれています。
チーズフォンデュ(スイス)
アルプスの少女ハイジでもおなじみのスイスの鍋料理。チーズ(本式にはグリュイエールかエメンタール)を白ワインとともに鍋で煮溶かしながら、フォークに刺したフランスパンでからめていただきます。もちろんパン以外の具でも楽しめます。
日本全国鍋自慢
鍋大国にっぽんのバリエーション豊かな鍋料理。その代表的なものをいくつかご紹介しましょう。いずれも、おらが故郷の味自慢ばかり。さあ、あなたが食べたい鍋はどれですか?
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